【空手道】山本英雄先生からのメッセージ
先般、講演会の折りには時間が無くなってしまい、中途半端な講演となり申し訳なく思っております。
遅くなりましたが、お伝えしたかったことを文書にて提出させていただきます。
現在の空手道は世界空手道連盟(WKF)に180ヶ国加盟しており、一昨年31年ぶりに日本で行われた世界大会に99ヶ国の選手が出場致しました。
その中で、日本は一番多くメダルを獲得することが出来ましたが、現在、外国の空手道における選手強化の取り組みは、各国相当に力を入れており、ヨーロッパ、中近東、中央アジア、特にフランスではフランス空手道連盟の職員は公務員であり、監督、コーチ、選手とも給料制で生活しております。その他として、中国、インドネシア、エジプト、トルコ、イラン、アゼルバイジャン等も国からの給料制であり、一日中練習できる環境と成っております。 その点日本の選手の待遇はあまりよいとはいえず、今のままの強化ではメダルを取れなくなる可能性もあります。
選手強化は、その組織の総合力です。組織力を強くすることが、選手強化につながると思っております。しかし、私の現在の立場では、現状でいかに選手を強化し、国際大会でよい成績を収めることが主題であります。 今月10月末に行われる世界大会(セルビア)、11月に行われるアジアオリンピック大会(中国)に全力を傾注しているところであります。
次に、社会教育としての空手道についてですが、25年前より2・3年おきにヨーロッパに指導に行っております。 昨年はドイツのサマーキャンプにて約1500人を指導して参りました。子供からお年寄りまで、級と段ごとに約8クラスに分かれ、選手クラスはいないのですが、家族で日本の文化としての空手を自分の生きる指針として、また、心と体を鍛える体育として稽古しているのをみると、日本の武道の素晴らしさを再認識いたします。 かえって、今の日本人が武道の素晴らしさを忘れている様に思えてなりません。今の時代であるからこそ、中学校の授業武道必修化などは是非やらなければならないと思います。 家族でできる社会体育としての武道を広めるため、民間、行政が一体となり、武道の発展のためにやるべきことが多々あると思います。
選手には、強い選手である前に、一人前の社会人たれ と指導しております。 いくら空手が強いからといっても、他を思いやる気持ちや、周りの状況がわからない人間にはなってほしくありません。 数年前、日体協の上級コーチの講習で、海外遠征及び試合にいく飛行機の中での過ごし方において(エコノミー症候群の予防)水をよく飲み、体をある程度動かす、機内を歩くこともよいとの話がありました。 私としては狭い機内でトイレに頻繁に行ったり動いたりすれば、他人に迷惑がかかると思います。 その予防には、日々の生活習慣、食生活が重要であり、自分の体調のことばかりで他人のことも気がつかない選手は本当に強い選手とはいえないと思います。
私の強さの定義はコントロールです。(マインド、テクニック、ボディーライフ)自分の体を思い通りに動かす。気持ちと心をコントロールする。また、生活全般を武道の一部にすることが、一番大切だと感じています。私自身も物事の判断も、今までの空手で学んだことが基礎となっておりますし、このことを一人でも多くの選手、後輩に伝えていければと思っております。
これからも、津山の武道が発展、繁栄することを祈念しております。
遅くなりましたが、お伝えしたかったことを文書にて提出させていただきます。
現在の空手道は世界空手道連盟(WKF)に180ヶ国加盟しており、一昨年31年ぶりに日本で行われた世界大会に99ヶ国の選手が出場致しました。
その中で、日本は一番多くメダルを獲得することが出来ましたが、現在、外国の空手道における選手強化の取り組みは、各国相当に力を入れており、ヨーロッパ、中近東、中央アジア、特にフランスではフランス空手道連盟の職員は公務員であり、監督、コーチ、選手とも給料制で生活しております。その他として、中国、インドネシア、エジプト、トルコ、イラン、アゼルバイジャン等も国からの給料制であり、一日中練習できる環境と成っております。 その点日本の選手の待遇はあまりよいとはいえず、今のままの強化ではメダルを取れなくなる可能性もあります。
選手強化は、その組織の総合力です。組織力を強くすることが、選手強化につながると思っております。しかし、私の現在の立場では、現状でいかに選手を強化し、国際大会でよい成績を収めることが主題であります。 今月10月末に行われる世界大会(セルビア)、11月に行われるアジアオリンピック大会(中国)に全力を傾注しているところであります。
次に、社会教育としての空手道についてですが、25年前より2・3年おきにヨーロッパに指導に行っております。 昨年はドイツのサマーキャンプにて約1500人を指導して参りました。子供からお年寄りまで、級と段ごとに約8クラスに分かれ、選手クラスはいないのですが、家族で日本の文化としての空手を自分の生きる指針として、また、心と体を鍛える体育として稽古しているのをみると、日本の武道の素晴らしさを再認識いたします。 かえって、今の日本人が武道の素晴らしさを忘れている様に思えてなりません。今の時代であるからこそ、中学校の授業武道必修化などは是非やらなければならないと思います。 家族でできる社会体育としての武道を広めるため、民間、行政が一体となり、武道の発展のためにやるべきことが多々あると思います。
選手には、強い選手である前に、一人前の社会人たれ と指導しております。 いくら空手が強いからといっても、他を思いやる気持ちや、周りの状況がわからない人間にはなってほしくありません。 数年前、日体協の上級コーチの講習で、海外遠征及び試合にいく飛行機の中での過ごし方において(エコノミー症候群の予防)水をよく飲み、体をある程度動かす、機内を歩くこともよいとの話がありました。 私としては狭い機内でトイレに頻繁に行ったり動いたりすれば、他人に迷惑がかかると思います。 その予防には、日々の生活習慣、食生活が重要であり、自分の体調のことばかりで他人のことも気がつかない選手は本当に強い選手とはいえないと思います。
私の強さの定義はコントロールです。(マインド、テクニック、ボディーライフ)自分の体を思い通りに動かす。気持ちと心をコントロールする。また、生活全般を武道の一部にすることが、一番大切だと感じています。私自身も物事の判断も、今までの空手で学んだことが基礎となっておりますし、このことを一人でも多くの選手、後輩に伝えていければと思っております。
これからも、津山の武道が発展、繁栄することを祈念しております。
2010年11月13日 15:00